小学校受験は、親子で取り組む受験です。
だからこそ大切なのは、「どの学校を受けるか」よりも前に、親子の方向性が同じであるかということではないかと思っています。
もちろん、年長さんのお子さまが自ら「〇〇小学校に行きたい!」と強く意思表示をするケースばかりではありません。
そのため、最初はお母様が道を示してあげることも必要です。
ですが、受験準備が進むにつれて、知らず知らずのうちに「お母様の受験」になってしまうことがあります。
「もっと頑張らないと」
「ここまでやってきたのだから」
「このくらい出来ないと間に合わない」
そうしたお気持ちは、我が子を思うからこそ生まれるものです。
けれど、お子さまの気持ちが置き去りになったまま進んでしまうと、お子さまは“お母様の期待に応えよう”と必死に頑張り始めます。
本当は疲れている。
本当は少し休みたい。
本当は「できない」が苦しい。
それでも、お母様を悲しませたくなくて頑張ってしまうお子さまは少なくありません。
最初は素直に取り組めていた子が、急に涙が増えたり、癇癪が強くなったり、無気力になったりすることがあります。
これは、「頑張りたくない子」になったわけではなく、“気持ちが追いつかなくなっているサイン”であることも多いのです。
だからこそ、お母様には常に「お子さまと同じ目線」でいていただきたいと思っています。
今、この子はどんな気持ちだろう。
何が不安なのだろう。
何なら笑顔で取り組めるのだろう。
出来ていない部分を見る前に、お子さまの心を見てあげること。
受験は、合格することだけがゴールではありません。
受験を通して、「お母さんは自分の気持ちを分かってくれていた」という安心感をお子さまが持てることは、その先の人生においても大きな土台になるのではないかと思います。
親子で同じ方向を向いて進めているご家庭は、どこか空気感が穏やかです。
お子さまも、“やらされている”ではなく、“お母さんと一緒に頑張っている”という表情になります。
小学校受験は、親子関係を壊してまで頑張るものではありません。
どうか、お子さまの小さな心の声を大切にしながら、親子で同じ歩幅で進んでいただけたらと思います。


