今年の小学校受験では、コミュニケーション能力が重視される傾向が見られました。これは、ただ学力や知識だけでなく、自分の考えを相手に伝えたり、他者と協力して物事に取り組んだりする力が求められる社会の変化を反映しているといえます。そのため、小学校側も、お子様の「考える力」や「主体性」、そして他者との円滑なコミュニケーションがどの程度発揮できるかを見極めようとする姿勢を強めているように感じられます。
現在、新年長さんになったばかりのお子様をお持ちのご家庭が、これからの1年間をどう過ごすかはとても重要です。この期間に行うべき対策の一つとして、お子様が自ら考え、自分で行動を起こす力を育むことが挙げられます。例えば、日常生活の中で「何をすべきか」を自分で考える機会を与えたり、選択肢を提示してその中から自分で選ばせるような体験を重ねることで、主体性が養われます。また、家族やお友達と一緒に何かに取り組む場面では、「どうすればみんながうまく協力できるか」を一緒に考えるよう促すことで、協調性や問題解決力も育てることができます。
ただし、このような力を育む上で、注意が必要な点があります。それは、ご両親が過度に「こうした方が良い」などと指示を出しすぎないことです。親からの細かい指示に慣れすぎてしまうと、お子様が自分で考えて行動する力を伸ばしにくくなります。そのため、多少の失敗を恐れず、お子様が自分で決断したり、工夫したりする時間を尊重することが大切です。失敗した場合でも、「どうしてこうなったと思う?」と一緒に振り返り、次にどうするべきかを一緒に考える時間を設けると良いでしょう。
このように、1年間を通じてお子様の主体性やコミュニケーション能力を日々の生活の中で少しずつ育てていくことで、小学校受験における大きな強みを持てるようになるはずです。今から始めることで、1年後にはお子様の大きな成長を実感できるでしょう。