「TPOをわきまえた行動」を学ぶために

小学校受験の勉強

先日、「難関私立小学校が求める子ども像」について記載しましたが、今回はそれを一つひとつ紐解き、ご家庭で実践しやすい具体的な方法についてお伝えしていきたいと思います。

幼児期は、「TPO(時間・場所・場合)」を意識した行動を自然と身につけるための、大切な時期です。この時期に、日常生活の中で少しずつ教えることで、将来の土台となる力を育むことができます。

今回は、特にご家庭で取り組みやすい方法をいくつかご紹介します。

1. 時間を守る習慣を教える

お子様にとって「時間」を守る感覚を学ぶことは重要です。ただし、幼児には難しい抽象的な説明より、目に見える方法が効果的です。

•タイマーや時計を使う
「タイマーが鳴ったらお片付けを始めようね「時計の針が6になったらご飯の時間だよ」など、視覚的な道具を使い、時間を守る感覚を楽しく教えましょう。
•リズムのある生活
毎日同じ時間に食事やお勉強、遊びの時間を設けることで、自然と時間を意識する習慣がつきます。

2. 場所に応じた行動を教える

場所によって行動を変えることを、遊び感覚で教えると効果的です。

•「ここでは何をする場所?」を質問する
「電車ではどうするのかな?」「ご飯を食べる場所ではどうすると素敵かな?」と問いかけて、幼児自身に考えさせる時間を作りましょう。
•シンプルなルールを作る
「リビングでは走らないよ」「公園では走って良いね」など、具体的でわかりやすいルールを設け、行動を繰り返し教えます。

3. 場合に応じた行動を練習する

お子様には「場面ごとの行動」を体験させながら教えることが効果的です。

•遊びの中でロールプレイをする
例えば、ぬいぐるみを使って、外食ごっこで「お店で静かに座る練習」をしたり。遊びを通じて学ぶことで、幼児も楽しく取り組めます。
•日常生活での小さなマナー
「ご飯をいただく前に『いただきます』と言おうね」「おもちゃを貸してあげようね」など、小さな場面ごとのマナーを丁寧に教えることが大切です。

4. 親が一緒に実践して見せる

お子様は親の行動を真似することで学びます。親自身がTPOを意識した行動を取ることで、自然とお子様も身につけることができます。

•挨拶を大切に
お子様が聞こえる場所で「おはようございます」「ありがとうございます」といった言葉を意識的に使い、挨拶の重要性を示しましょう。
•言葉を選ぶ姿を見せる
幼稚園やお教室の先生などと話す時、お子様にわかりやすい言葉遣いで対応すると、自然と模倣するようになります。

5. 失敗しても褒めて成長につなげる

幼児がTPOをわきまえた行動を取れなかった場合でも、叱らずにポジティブな声かけを心がけましょう。

•成功したことを褒める
「ご挨拶、上手にできたね!」と、うまくいった点を具体的に褒めることで、行動が定着しやすくなります。
•失敗を一緒に振り返る
「さっきは大きな声だったけど、小さい声ならもっと良かったね。次は小さい声でやってみよう!」と、次につながる声かけをします。

最後に

幼児期はTPOをわきまえた行動を学び始める最初のステップです。親が一緒に楽しく教え、成功体験を積ませることで、子どもは自然と適切な行動を身につけていきます。

家庭という安心できる場所だからこそ、失敗も受け止め、少しずつ成長を見守りましょう!